その人の頭の中は、言語化されていますか?
「あいつは仕事できる、あいつはできない」
テレビ局で12年、ディレクターをやった。
入社して5年くらい、この言葉を聞かなかった日は、ほぼない。
「できる側」は10人中2人
どの会社にもある。
テレビ局も、当然そう。
あいつは仕事ができる。あいつはできない。
そうやってラベルを貼って、分別する。
10人いたら、できると言われるのはおおよそ2〜3人。
判断すること自体は、別にいい。
問題は、そこで思考が止まってることだ。
あいつはできるから。あいつはできないから。
(で、終わり。)
僕のいた現場で言うと、できる側は編集を上げるのが早い。
連絡がマメで広範囲。ミスが少ない。質が高い。
できない側は遅い。連絡に不備がある。VTRの構成がぐちゃぐちゃ。
こんな感じ。
問題はこの先。
できない側は、できる人から何をどう盗めばいいのか。
ここが結構、曖昧で、アバウトで、難しい。
できる人には、できるなりの理由がある。
日々どんな会話をして、
どういう判断をして、
どんな文章を使っているか。
個人的には行動や成果物以外にも、
学べるところはたくさんあると思っている。
けど、そこは誰もが意外と素通りしていく。
もう一回見せてくれ、とも言えない。
そうやって自分自身、成長の機会を、素通りしてきた。
この物差しが、めちゃくちゃ嫌いだった
できるできないで二分して終わる、
この物差しが僕はめちゃくちゃ嫌いだ。
明らか序盤はできないと言われてたし。
できることならできる側に、いち早く行きたかった。
だけど途中で気づいた。
10人のチームなら10人全員の能力が上がった方がいいに決まってる。
できると言われる2割の考えをみんなが共有できれば、絶対に底上げになる。
でも、どうやって?
脳みそを、置いておく
思考回路とか、判断とか、日々の会話とか。
ああいうものを引き継ぐのは、めちゃくちゃ難しい。
マニュアルを作れ、で解決するなら誰も苦労してない。
あるに越したことはないけど。
12年やって、マニュアルを作るだけでも、
めちゃくちゃ難しいということだけがわかった。
だからそこにAIを入れたらどうだろう?
できると言われる人の日々の会話と判断を、ログで貯めておく。
マークダウンで保管しておく。
Claude Codeに読み込ませて、その人の考え方を、スキルの形にする。
上手い人がどう編集判断をして、どういう構成を立てているか。
それを覗くことができれば。
できないと言われていた人も、
VTRを早く上げられるようになる。
会社からしても、異動する。
年齢が上がって現場を離れる。
あいつがいたから回ってた。
そんな問題が解決するかもしれない。
組織が残したいのは、その人であり、その人の判断。
そんなふうなA Iの使い方も、いいんじゃないかと思った。
まんま真似してもいいけど、それじゃ面白くない
はい、これ。
あの人の考え、ここに全部詰まってるから。
使ってくれ。
これが可能になる。
でも、そんなの何が面白い?
誰かの何かをパクったって、
仕事の手応えなんか、得られないよ。
そんな声が聞こえてきそうである。
だからあくまで、最初の土台だけ。
真似してもいいけど、
それじゃ面白くないから、
あなたなりにカスタマイズして、進化させて使っていこうね。
これが今の答え。
テレビ局しかり、映像制作の現場しかり、めちゃくちゃ大事だと思ってる。
しかも、めちゃくちゃ再現性がある。
ひとつだけ。
これは共有する本人が納得してないと、これは成立しない。
「パクられた」になった瞬間に、終わる。
ただそれでも、
誰かの知識や経験、「できる」と言われる脳みそは、
資産として留めておくべきだと思う。
あなたの組織にも、「あの人にしかできない」と言われている人が、きっといる。
その人の頭の中を、言語化できれば、組織は変わる。
この発想、思いつきじゃない。
独立してからの4ヶ月、いちばん時間をかけたのは、
自分の12年ぶんの編集判断をテキストに落として、
Claude Codeに読ませる作業だった。
どこを切るか。
なぜ切るか。
構成をどう立てるか。
超がつくアナログ人間が、
映像編集の頭の中、構成力を外に出す作業だけは、
誰より長くやってる自覚がある。
その知見の積み重ねは、脳内だけでなく、フォルダにある。
会話と判断をログで貯めれば、「あの人にしかできない」は資産に変わる。
そんな世界が、もうきている。
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